ゴブスレさんを襲う日常の誘惑「ゴブリンスレイヤー」7巻

だんだんとゴブスレさんも人間らしくなってきた、ような気がします。

「ゴブリンスレイヤー」7巻
作者:蝸牛くも(GA文庫/SBクリエイティブ刊)
(原作) 黒瀬浩介(作画) 神奈月昇(キャラクター原案) 
出版:スクウェア・エニックス

ゴブリンを狩ろうと思ったら女性に狩られる銀等級冒険者

今回は牧場娘と受付嬢、2人と午前と午後に分けてデートする話です。と書くと「俺たちのゴブリンスレイヤーさんはどこにいっちまったんだ…」と嘆きが聞こえてきそうですが、そこはゴブスレさん、しっかりゴブリンに対して罠を貼ったりと準備は執拗に行っています。兜も被りっぱなしで、情緒のかけらもないように見えて付き合いはそこそこいいんですよね。普通に指輪買ってくれたり、服選ぶのにアドバイスくれたり、娯楽に付き合ってくれます。そこが妙なバランスで「らしい」んですよね。元々素直なんでしょう、ただ過去のトラウマから歪んでしまいONとOFFの切り替えが苦手になってしまっただけというのが自分の印象です。

何気に今回一番好きなシーンは、女騎士の服選びに付き合って「すまん、変なことを聞いて」「構わん、同業者だろう」 といって苦笑されるシーン

可愛さすら感じるゴブスレヘッド

パーティを組んだり、他の人に助けられたり、そんなことが続いたおかげか気持ち前よりゴブスレさんが寛容になってきています。というか不器用なりに気を遣うようになったという感じですね。

そしてゴブスレさんのおかげですっかり熟睡できるようになった剣の乙女が、凄い可愛いことになっています。こちらもやっと精神的に落ち着いた反動が来ているのでしょうが、年齢いくつなんだろう…

それにしても絵が上手すぎる

デフォルメはクッソ可愛いのに、アクションもかっこよくて、武骨な兜や鎧も上手い。本当にいつ見ても絵が凄いです。いい人を見つけたもんだなぁ~と毎回感心しながら読んでいます。

日常の誘惑

これは何回か読んでいて少し感じたんですが、ゴブスレさんのトラウマは根が深い上に世界感的に間違っていない気もしてとても難しいものだなと。

彼はいつも通りの日常が突然崩壊したのを切っ掛けに、いかなる時も気を張る様になっています。それに対して周囲は「そんな気を張らなくていい」「皆も助けてくれる」と繰り返し伝えてきます。確かにそうなんですが、そうやって気を抜いた瞬間にこの世界は牙をむいてきそうです。ダイエット中に「もう少し食べないと体壊すよ」って言われてる感じ。

むしろ、慕ってくれる女性たちの存在が「気を緩めてしまえ」「さぼってしまえ」という世界からの誘惑に見えて怖いとまで思ってしまいました。考えすぎですが、あながち間違いでもなさそうなのが不気味です。ゲームマスターがいる設定ですからね、ゴブスレさんが厄介な存在だと考え、絡め手で世界から退場させようとしてる…って可能性もあるのかなと。

ただ、そうなると今まで好意を向けてくれた相手はなんなんだって話になって悲惨すぎるので辞めてほしいですけどね。そもそも世界は勇者が救ってくれるので、ゴブスレさん程度をほおっておいても問題ないはずです。その割には活躍してる気がしますが…今回も勇者パーティと出くわしているので、絡みが発生する可能性もあるかもしれません。

ぶれない彼

誘惑されまくるハーレムものの主人公になってさえも全く気が緩む気配がありません。

「天灯を拵えなかった」このセリフに気持ちがこもっていますね、死者を弔うことの大切さも理解した上で、あえてやらず。街を襲ってくるかもしれない、ゴブリンの対策に時間を割いた。それでこそなんですが、だがそれでこそ彼が真に休める時というのは来ません。

最終的に「ゴブスレさんの気を休めるためには、世界平和にするしかないんじゃね?」ってなって慕う皆が一丸となって世界を救ってハッピーエンドしかないのでは…

今後そんな話まで風呂敷が広がるのか否か、そこは非常に気になるところです。

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